こんばんは百式です。
連休をいただいたのにあまりの暇さにまたマンガを読んでいる百式です。
今年で30になる百式。
20代はあっという間に過ぎると思いきや、
結構長く感じるものです。
22歳の冬の夜に、バイクで事故して以来
私の人生は少しずつ変わっていきました。
その当時、私は真面目に就職活動もして、
いっちょまえに新卒で呉服屋の事務として働き始めましたが、
OLの仕事にも人間関係にもついてゆけず、
毎日とっかえひっかえに遊びまわっていたのです。
髪の毛を金髪にしたり(毎日黒髪スプレーで塗って出勤という基地外じみた行動をしていた)
大学時代のバイト先に頼み込んで夜遅くまで働いたり、
出口の見えない閉塞感をなんとかやり過ごそうと必死でした。
そのうち、死にたいと思うようになっていきます。
その当時もらっていた精神科の薬を大量に飲んでみたり、
マンションの柵を乗り越えて下をのぞいてみたりしましたが
結局死ぬことなど到底できることではありません。
次の朝も、薬が効きすぎた朦朧とした頭で仕事に行きました。
しかしふらふらの私が仕事ができるはずもなく
朝の時点で早退させられます。
帰ってから猛烈な吐き気に襲われ、吐きすぎて顔面が痙攣するところまで行き着いて
初めて病院に駆け込みました。
何本も点滴を打たれて痛みと吐き気から解放されて、
少し生きている感覚を取り戻したように感じました。
それから2.3日経って、バイト仲間が久しぶりに飲もうという誘いをくれました。
懐かしい仲間との何気ない会話が、
その時の私にはとてつもなく楽しく感じました。
楽しいことというのがこの世にあるんだと言わんばかりに。
生きているって、楽しいこともあるもんだと思ったんです。
その帰りでした。
駐車場から飛び出してきた車の側面に
バイクで突っ込むという事故にあったのは。
止まれない、ぶつかる
と思った時には体は宙を舞い、気づいた時には天地もわからないほど
吹っ飛ばされていました。
初めて乗った救急車はなんだか興奮していて、
「まるでドラマみたいだ」なんて思ったものです。
病院に着くと、なぜか友人が既に着いていて私を心配そうに覗き込んでいました。
後で話を聞くと、帰りの車から私のバイクが転がっているのが見えて
「あんな派手なバイクに乗ってるのは私以外にいない」
と一目で悟り、到着していた警官に搬送先を聞いてやってきたというのです。
結局打撲と坐骨骨折
おしりの下にある骨が両足折れていました。
まったく体を動かすことができない生活を約1か月過ごしました。
その間ひっきりなしに訪れてくれる友人(そう、あの当時は友人がたくさんいたのです)
つきっきりで看病してくれる母
もしかしたらあの時運が悪ければ死んでいたかもしれない
そう思った瞬間私の中で確かに何かが変わりました。
生きるんならやりたいことをして生きよう。
冬や雨の日は足が痛みます。
そのたびに、あの日のことを思い出しているのです。